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とにかく空を飛べればいい?

2013年2月25日 >

どんな会社でも、とにかく空を飛べればいいじゃないか!
そういう意見を聞くことがあります。
私、安西も昔はそう思っていました。
が、就職して思います。批判を恐れずに言えば、その考え方は間違いです。
いや、批判は常に恐れています。
我々は、鳥のように自由に飛んでいるわけではありません。
職業パイロットというのは、ガチガチに固められた航空法に従って、自然に翻弄されながらお客様や貨物を目的地へ安全に届けなければならない、サラリーマンパイロットです。
サラリーマンである以上、組織に所属してルールや慣習に則って飛ばなければいけません。
ですから、どの箱(団体)に所属するかということは、極めて重要だと思います。
ANA、JAL、SKY、自衛隊等々、飛行機を飛ばす組織は沢山ありますが
例え同じ日本の領空内ですれ違うように飛んでいたとしても
「彼らは同じ空を飛んでいるのか?」と聞かれれば
物理的にはYesですが精神的にはNoと言えるのではないでしょうか。
何が言いたいのかというと、自分の飛びたい空を明確にして、そこに辿り着くまでの努力をしなければならい、と思うわけです。でなきゃ、半年に一回の訓練や審査、身体検査や体調管理なんてやってられません。いや、もちろん仕事ですからやりますけども、同じやるなら自分にとっての理想の環境で、または理想の環境を目指す過程に身をおいておくべきだ、と思うわけです。
どんな飛行機に乗って、どんな路線を飛んで、どんな人生を送りたいのか。
そこにいつまでに辿り着きたくて、そのためには今日何をすべきなのか。
はたしてブログを書いている場合なのか(--;)。
もちろん、大型機・国際線・高給が全てではないと思います。
プロペラ機で多少給料安くてもいいから、南の島できれいな海の上をのんびり飛びたい。
その人にとってそれが最も美しい空であれば、それは間違いなく真実です。
将来の自分を思い描いて、一日を大切にしていかないかんなーと思います。
人生は、時間でできているわけですから。



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