ANZAI, 日記

年収1200万 LCC足りぬ人材

年収1200万 LCC足りぬ人材という記事。
ピーチやバニラのパイロット不足の件で最近この手の記事が多いですね。確かに、今後数年(数十年?)にわたってパイロット不足が続く可能性は高いでしょうから、既にパイロットとして活躍している方、事業用のライセンスを丁度取り終えた方はいい時代の波に乗っていけそうな気配です。これからライセンスを取る方も間に合うかもしれませんね。

ちなみに、大手の年収が1900万でLCCが1200万とのことですがこれは平均値なんでしょう。ANAであれば機長は確実に2000万を越えますし、LCCの機長でも教官や査察操縦士になれば1500万に達します。逆に、副操縦士の給料が1000万を越える会社はそう沢山はありません。

ところで、こんな記述がありますね。

パイロットになる条件だって緩和されています。今はフライトシュミレーターを使った訓練が主流で、ライセンスを取得してから初めて実機に乗るパイロットも多い。つまり、安全と品質を蔑ろにしてまでイケイケドンドンの拡大策を推し進めてきたわけです。これでもし、重大事故が起きたら国の責任は免れません。

これはどうなんでしょう。現在のSIMは性能ハンパないですからね。SIM訓練の後は実際の有償飛行の中で経験を積んでいけばいいと思うのですが。そもそも、JCABのRequirmentなんて世界基準と比較すると、、、。まぁこのおっさんは世界の基準やらなんやら比較した上で、世界も日本もまだまだ厳しくすべきだと言ってんのかもしんないすけど。

こんな記述もありますね。

今の飛行機はたとえ着陸前にトラブルがあっても自動制御が働くほど性能がいい

こういう書き方されるからパイロットという職業が誤解されるんじゃなかろうか。これはおそらくCAT3の際のFail Operational Landing Systemのことを言っているのだと思います。が、これを使わなければ着陸できない状況よりは、自動着陸ができずにパイロットがマニュアルで着陸しなければならない状況の方が圧倒的に多いと思います。

まぁ、別にいいんですけどね。
とにかくパイロットが足りないんですって。


2014-05-25 | Posted in ANZAI, 日記10 Comments » 

コメント10件

 apa | 2014.05.25 23:12

最近、この手の記事に影響され誤解する人が多く残念です。世間では未だに’JALは御巣鷹山の事故があったから危険’や’LCCは危険’などと考える人もいるようです。
この記事を執筆した方には、自分の記事の影響力を考慮し、もう少し航空行政お勉強して欲しいものです。

 bus driver | 2014.05.26 7:43

年収1200万はあくまでも平均(50時間程度)。月80時間飛ぶと…ご想像におまかせします。

 GOYAH | 2014.05.26 16:57

やっぱ殆どの一般人はLCC=過酷な労働&給料安いと思っているようですね。 ANAで月60時間+だと当然良いとは思いますが LCCでも1500+が案外いる知りました。

 まっしゅ | 2014.05.26 21:01

記事に書かれていることはともかくとして、パイロット不足がかなり深刻なところまで来ているということですよね・・・。

先日、私の父が「パイロットになって就職する航空会社はやっぱ大手だよねー^^」とか言っていました。

まあどうせ「なら」大手はわからなくもないですが、空を飛ぶのに大手とかそんなものは関係ないと思うので、LCCでも自分的には良いかなと思います。。。

それにしても、パイロットの引き抜きって一体どんな手を使うのでしょうかね^^

 DEBU | 2014.05.27 0:50

評論家さんは評論家さんであって現場の今を100%把握してませんから、、、でも記事にする内容は誰が読んでも誤解の無いものにして欲しいですね。

 鷹山 | 2014.05.27 2:20

鷹山です。今日はコメントする側になります(笑)
最近無知な素人が書いたような航空業界についての記事がやたら目につきイラっとします。
まずは一つ目『パイロットになる条件が緩和されてます』
別に緩和されてはないです。
身体検査は緩和されてきてますが。
世界的にSIM訓練が主流です。
もちろんSIMと実機は多少違いますが、
分かりやすく言うとフィーリングが違う感じです。
それほど最近のSIMの性能は優れてます。
実機でタッチアンドゴーの国家試験をやってるのは日本だけ⁈と聞きますし…。
ようやく世界基準に合わせようとしているのでは…⁉︎
安全と品質を蔑ろにしてないです。LCCだから安全じゃないとかも先入観だと思います。
じゃあ高いお金を払った大手は100%安全?定刻?
空を飛んでる以上どんな飛行機も必ず安全のリスクを背負ってます。
また日本は大都市なのに滑走路が一本しかない空港も沢山あり、行政はなかなか対策も立てません。滑走路は増えずにニーズに応えて便数だけ増えればそりゃ空港混雑で遅れます…。
パイロット不足もそうですが、これをきっかけに日本の航空行政、もう一度見直すべき時期に来ているのではないでしょうか…。
でも何も変わらないだろうなぁ…

 66B | 2014.05.27 12:32

乗務しない評論家の話に対して、操縦プロの視点でのお話は大変興味深いです。

鷹山様の、航空行政こそ追いつかなくてはいけないというご意見、評論家の方々にもそのような鋭い目線での記事を書けるよう頑張って頂きたいものです。

 安西 | 2014.05.27 12:43

apa様
私も業界人としてブログを書いている以上は、もっと勉強しないと恥ずかしいな、、、と思っている所です。

bus driver様
沢山飛んでも給与に反映されない会社もありますからね。これから改善せざるを得なくなりかもしれません。

GOYAH様
LCCでも教官クラスになればもっと評価してくれる会社もありますよ!

まっしゅ様
水面下で連絡をとって交渉して、、、というものでしょうか。横の繋がりを持っている人は強い之ではないかと思います。

DEBU様
メディアにのせて発信する側ですからね。私も勉強しなければ、、、

鷹山様
かわらないでしょうね、、、恐らくこのままずーーっと続くのでしょう。アメリカはタイプレートなくてもコパイとし飛べるとか、、、。そういえば、成田のC滑走路を早く作ろうという運動が起こっているらしいですね。我々民間の人間が積極的に動かないと行けないのかもしれません。この国の航空行政はアレなのでなんも期待できないですからね。

66B様
ブログを共同運営にした甲斐があったというものです^^複数の視点が持てるようになりましたので!

 JUN | 2014.05.29 7:32

安西様、おはようございます。

このオジサマ然り、早稲田の戸崎氏然り、安西様の記事を見ていると何やら現場と机上の空論(?)理想論(?)だけを語っている人達、の間では何かギャップのようなものがあるみたいですね。

私は素人ですが、人一倍他より安全に厳しい航空という業界がようやくシミュレーター訓練に任せつつある(任せても大丈夫のようになってきている)ことを見れば、それが信用性がないみたいな書き方すると…。大丈夫だとある程度担保があって今の仕組みができているはずなのに、それに安全性がないだのなんだの言うっていうのは…ちょっとオカシな話ですね。私の論理も破綻しかけていますが。

革新と確証の上に安全がある程度確保されているものを否定したってしゃーない…ですよね。

 安西 | 2014.05.30 12:32

JUN様
時代が変わって技術が発達すれば、我々はそれについていかなければなりませんからね。とはいえ、保守的な事を言う人も当然必要ではあると思いますが。

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