ANZAI, 日記

運のうちわけ

先日、パイロットになるには60%の努力と40%の運だと書きました。
今日はその40%の内訳を。
まず、40のうち60%を占めるのは航空身体検査だと思います。
特に自社や航空大学の基準はオリジナルの第1種航空身体検査より数段厳しいです。
あらかじめ治すべき所がわかっていれば対策ができる場合がありますが
不可抗力である部分も沢山あるでしょう。
また、自分が自社養成の基準を満たしていたとしても
もっと健康な他の受験者がいれば、不合格になってしまうかもしれません。
せっかくパイロットになっても、交通事故で飛べなくなる事もあるでしょう。
あぁ、事故と言えば飛行機の事故だってありますね。
どんなに優秀なパイロットでもどうにもならないような事故に遭って
命を落としてしまう事だってあります。極めて可能性は低いでしょうが。
次に大きいのは審査でしょうか。大体20%くらいだと思います。
どんなに優秀な人でも、ものすごい厳しい審査官や理不尽な審査官にあたってしまい
落ちてしまうという話はいくらでもあります。
ただ、これは努力でカバー出来る部分が大きいので10%くらいかもしれません。
最後は景気です。これも20%。ヘタすりゃ30%かも。
健康維持に余念がなく、審査でも優秀な成績を修めて来たJALのパイロットが
数年前の破綻時にいきなりブランクスケジュールを渡された、、、
なんてこともきっとあったのではないでしょうか。
また、オイルショックやリーマンショクの時は航空大の就職率が半分以下に落ちました。
リーマンショック前、JEX等が盛んに行っていた自社養成も今はANAとSKYのみです。
たった一年ライセンスを取る時期が違っただけで
その人の今後が大きく変わってしまう事があるわけですね。
そしてやっかいなことに、これらの要素は就職時やパイロットになる時だけでなく
パイロットである以上ずーっとつき合っていかなければならないものなんです。
嗚呼。。。
では、運を味方につけるためにはどうすればいいのか。
そりゃもう、努力しかないわけです。言い換えれば準備です。
例えば、景気のいい時期にいい会社に入っていい給料もらってたとしましょう。
そんなときに、うかれてプラプラしてるとリーマンショック等で
景気が一気に冷え込んだ時に給料ダダ下がりしてどうにもなんない、、、
なんてことになりかねません。
しかし、いい給料もらってそれなりに余裕があるときに
一生懸命勉強したり、海外のライセンスを取ってみたり
就職情報を常に集めていたり、、、なんてことをやっていれば
景気のいい会社や国に華麗に移動できるかもしれません。
それができれば、不運を努力と準備で乗り越えたと言えるのではないでしょうか。
なにもパイロットに限った事ではありません。
ITの進歩によりこれから世界はますますフラットになってきます。
そんななかで以下に自分の価値を高められるか。これですよ、これ。
しかしながら、どんだけ努力しても結局大きな運命の波に飲み込まれることもあります。
人生ですからね。そう簡単にはいきません。
もしそうなってしまったとき
せめて、「俺は全力でやった。こればかりは仕方がない、、、」
と、潔くサッパリと引き際を迎えられるように頑張りたいもんです。


2014-01-13 | Posted in ANZAI, 日記9 Comments » 

コメント9件

 まっしゅ | 2014.01.13 18:56

こんにちは
「ふむふむなるほど・・・」と呟きながら読んでいました。
パイロットになるまでも、なってからも努力や準備が重要なのだという事に身が引き締まるような思いがしました。
と同時に、自分の力ではどうにもならないモノが多くて恐怖ではないですが、不安を覚えました。。。
アベノミクスに期待して自分の時に景気が上向きになっていることを願います。(笑)
先日思い立ってANAの採用情報のページを見たのですが、パイロットになりたいと思うと同時に「グランドスタッフも良くね?」という思いが出てきました。
ハッピーフライトという映画を見ていても地上で自社の飛行機の運行を管理するのもいいなと、思ってしまいました。
コレは非常にまずい。まずい気がします・・・
いやいや、空を飛ぶんだ、パイロットじゃないとダメだ!!

 ★空美★ | 2014.01.14 0:12

安西様、お疲れさまです(*^^*)
『運』って、本当に大切ですよね~(*^-^*)
人生のほとんどが、『運気』で回っているのかもしれませんね~(*ゝω・*)ノ
だったら、『運』を味方にすればいいんですよね!(笑)
自分がプラス思考だったら、必ず良い方向へ向かいますものね(笑)( ´艸`)
人脈も、ラッキーな事も自然と寄ってくるのではないかと思います(笑)
まぁ、やっぱりそれには、努力は忘れてはいけないと
思いますが!(笑)(^^*)
それにしても、私、この安西様のブログが勝手にホームなので……(//∇//)
癒されました(笑)失礼しました< (_ _)>

 ダン | 2014.01.14 10:38

まったくもって、同感です。
私はいわゆる、自費ってやつでこの世界に入りました。
自社養成も航大もダメ。
それでも、なれると思って海外へ行きました。
羽田や成田に行けばいたるところに飛行機が止まってて、2分に一回離陸して、着陸して。
世界を見渡せば、もはや腐る程とんでいて。
その中の一席に、座れないわけがないと。
はっきりいって、就活時の景気は最悪でした。
JALは潰れ、子会社の採用は凍結。
かといってLCCもない。
それでも、一社目で採用してもらえたのは、まわりがどんな状況であろうと左右されずに、ひたすらチャンスを一発で掴めるよう準備していたからなのかなと思っています。
特別なことはしてないんですけど、試験は一発で受かるとか、そういう気概ですかね。
チャンスの神様って前髪しかなくて、あ!今がチャンス!って思ったときには掴めないんですよね。後ろハゲてるから。
だからいつでも掴めるように準備しておく。そんなイメージでしょうか。

 ぷりん | 2014.01.14 19:10

私に厳しい話をありがとうございました!
甘いこと言ってられないなと改めて思いました。
運もある程度の努力で回避できる部分もあるんですね。
環境は違えど、努力や準備はそれぞれにできることですよね。すばらしいー。
にしても、どうしたらこんな強くかしこい方に育つの?
夢を実現するためにどうしたらこんなまっすぐにいきられるのでしょうか。まぶしいくらい。
きっとみんな自分に厳しいんだ。
自分に納得させるまで追い詰めるのかな。
ここまでしたけどだめだったって納得できるまで、努力の連続。
そこまでの夢に出会えたみんなは幸運なんですきっと。
そう考えるとやっぱりパイロットは、選ばれしものです。
明日はもっと飛行機見つけるのが楽しくなりそう!

 安西 | 2014.01.14 22:52

まっしゅ樣
もちろんグランドさんの力無しでは飛行機は飛びません。しかし、グランドさんになりたい理由を明確に説明できないのであれば、その業界で一番難しいところを目指した方がいいと思います。
空美樣
ホームだなんて^^いつでも遊びにきてくださいね。最近は更新がへる一方ですが、、、
ダン様
いざという時のことを考えると、ダンさんのような経験をされている方のほうがサバイバル力があると思います。自社や航空大から直接大手に入ってしまうと、どうしても危機感が薄くなりがちです。
それにしても、神様がハゲだったとは。。。
ぷりん樣
いえいえ、厳しいなんてことはないですよ!夢をみつけられたことも幸運でしたし、たくさんの素晴らしい同志に恵まれた事も幸運でした。ほんとは自分に甘くて甘くてしょうがないんです。そんな自分を抑え込むのが一番たいへんです。。。

 WP | 2014.01.16 10:58

どんなに慎重で優秀なパイロットも事故に遭うことがあります。運だけはどうしようもないですから。「全力でやった。こればかりは仕方ない」といつでも思えるように居たいものですね。「もって瞑すべし」と思えることが大事だと思っています。
私の実地試験のときは、晴天だけど強風で凄く荒れた気流だったんです。これも運です。荒れたお蔭で、私の細かいミスを隠してくれた上に操縦技術と気象判断が好印象を与える結果になりました。同じ日程で受験した学生さんは逆に気象知識や対応の問題点を指摘されて合格はしたもののオーラル無限延長地獄をみてました。彼は穏やかな天候だったら私なんかよりキチッと飛べるパイロットでしたから、同じ天気でも私には幸運、彼には不運だった訳です。

 安西 | 2014.01.16 22:03

WP様
なるほど、強風が味方してくれることもあるわけですね。本当にCKというのは何が起こるかわかりません。ATPLの口述も長いですからね、、、

 ウムキ | 2014.01.16 22:12

20年位前でしょうか、チャンスの神様の前髪の話を
自分も上司から聞きました。チャンスの神様は後髪
がなく後からつかもうとしてもできない。
前髪しかないから、ここだ!と感じた時には勝負せよ!
その為に日頃からアンテナをはっておけ!といった
アドバイスだったように思います。
ひさしぶりにチャンスの神様のお話しを伺いました。
いいお話しですね。

 安西 | 2014.01.18 11:44

ウムキ様
誰にでもチャンスはある程度平等に来るんだと思います。
それに気付いているか、そしてそれを掴めるか、、、なかなか難しいものです。

Comment





Comment