この時期のイングランドはすっきりしない。
どんよりとした雲に覆われて街は薄暗くそして寒い。
こんな日が続くのならば、出会い頭に天気の話をしたくもなる。
「青い空が待ち遠しい」と、それはいいたくもなるだろう。
がしかし、一度上空に上がればロンドン上空といえどいつも快晴。
下から見上げれば恨めしい分厚い雲も、上から眺めればなんと美しいこと。
綿飴を敷き詰めて踏み固めたような雲の絨毯。その広がりは、それこそ永遠に続くのかと思わせる程。
雲の上はいつだって快晴。
辛いことも嫌なこともそれなりにままあるけども、そこを抜ければ快晴のはず。