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飛行機のブレーキ 2

2012年6月25日 >


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さて、昨日のスポイラーの話。
一体どういうものかというと、こういうやつです
翼の上に付いています。ブレーキが翼の上に?!
どゆこと?!
説明します。
翼上面に流れる空気を強制的に剥離させ、揚力をなくしタイヤと地面の摩擦を増やす事でブレーキをかける。
説明します。
揚力とは、飛行機を上に引っ張り上げる力です。この揚力のお陰で飛行機は飛べるのですが、翼の表面を空気が高速で流れる事により、この揚力が発生します。なぜそうなるのかは考えない。そういうもんなんです。日本語と英語の文法が逆なのと一緒。そういうもんだと思ってください。
で、着陸と同時に、翼に隠されているこのスポイラーがビヨンと飛び出し、翼の上に流れている空気の流れを邪魔します。すると、飛行機を上に引き上げようする揚力がなくなるので、飛行機のタイヤが地面にしっかりくっつき、ブレーキが非常効きやすくなるのです。
へー、そうなんだ、って感じですが、このスポイラーによるブレーキの効力は非常に高く、飛行機には欠かせない代物なのです。飛行機に乗った際、羽が見える位置に座った時、ビヨンと板が跳ね上がるのを着陸時に見た事がありませんか?
あれには実はこんな秘密が隠されていたのです。
飛行機が着陸する時の重量は、もちろん飛行機の種類によりますがデカイやつになると300トンくらいあります。そういう飛行機が着陸するときの速度は約300km。300kmで滑走路につっこむ300トンの鉄の塊の運動エネルギーといったら、そりゃもちろんとんでもないものでしょう。
その飛行機を滑走路内で十分に減速させる為に、昨日お話しした「足ブレーキ」と「逆噴射」、そして本日の「スポイラー」が日々大活躍しているというわけです。
以上、二日にわたって飛行機のブレーキを紹介してみましたー^^/
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