6年前、パイロットが飛びたい航空会社TOP10なる記事を書きました。
昨今、そういうランキングは出されているのでしょうか?まぁ最近はそもそもコロナのせいで
“It sucks to be a pilot...”
って思ってる人も多いかもしれませんが、それはさておき、今回のパンデミックは「ランキング」に大きな影響を与えるような気がします。
転職するなら会社の人事をよく見て決めろ!
現在は審査官をされている機長に以前こんなことを言われたことがあります。
なるほど、パイロットの処遇を巡っては当然人事部がチカラを持っているわけですからソコに注目するのは道理です。
とはいえ、入社前に人事部の実態を掴むというのはそんなに簡単なコトではないのも確かだと思います。
しかし、今回のコロナウイルスはもしかするとソレを可視化してくれているのかもしれません。
航空業界は狭い業界です。世界中のパイロットがオンラインで繋がっており、コロナ禍において各社がどのような対応をとっているのか、逐一情報交換を行なっています。
例えばこんな具合です。
- 会社Aはセニョリティを無視し、過去に問題を起こしたヤツをクビにしている
- 会社Bは外国人パイロットのみに減給を強いている
- 会社Cは労使関係が良好でパイロットが会社に対して協力的だ
どの会社がどのようにパイロットを扱ったかはある程度しっかり共有されるでしょうから、コロナが落ち着いた後にパイロットの間でTOP10に上がってくるような会社は、ホントに良い会社なのかもしれません。
プライベートジェット業界はどうなんでしょう
プライベート/コーポレート業界は今回の件を機に需要が増えるかもしれませんね。
「一般ピーポーにビョーキうつされたくない!」
って思う富裕層が増えそうw
かねてからガルフストリーム愛を公言していた安西さんにとっても新しい冒険を始める好機なのかもしれません。ってか過去4回もブログで言及してるんですね笑。そんなに好きなら行ってもいいのかもしれません。
でもアチラの業界はコネが全てなんですよねぇ。ガルフストリームとかグローバルエクスプレスなんてのはプライベート業界の花形ですから。ずっとエアライン業界にいた僕がそんなにホイホイ行けるものではないんです、ハイ。
移住したい国ランキング
ランキングが変わるといえば、移住したい国ランキングにも変化が起こるかもしれません。
例えばニュージーランド
この国を移住ランキングTOP10で見かけたことはない気がしますが、今回のコロナ対応は素晴らしかったと思います。
ニュージーランドは今夜から最低1カ月のロックダウン。
経済が心配だけど、コロナで影響を受けた会社に給料支援が。
週20時間以上勤務なら週$585.80(週4万円ほど)
それ以下で$3503カ月分まとめて振り込まれ、既に支払われ始めてる。
手続きはオンラインで簡単。
対応の早さはさすがNZ pic.twitter.com/HSCUCcIr4I
— Naoko@ニュージーランド (@naokonz) March 24, 2020
秒速で国ごとロックダウンして給付金はオンライン申請。早ければ翌日に着金。こんな芸当真似できる国はホントに少ないのではないでしょうか。参照したサイト
正に国民のための政治。国民のみなさんのネットリテラシーも平均的に高いんでしょうねぇ。
台湾の対応もズバ抜けていた
台湾はSARSの時に痛い目に遭っています。
その時の経験が今回見事に活きているようです。
今回の台湾政府の対応は、国民のみなさんにとっては頼もしい限りでしょうね。4/20の時点で、台湾における感染者は420人、死者は6人です。NZは感染者1,098人、死者12人。参照したサイト
投票率との相関性
ちょっと話ズレますけど、上記2カ国は選挙の投票率がとても高いんですよね。
先の選挙におけるニュージーランドの投票率は79%、台湾は75%と双方とも高いです(日本は53%)。
ちなみに、台湾の事情は特殊です。
ご存知のように台湾は書類上中国です。日本も台湾を「国」とは認めておらず、正式な国交はありません。
そのため、台湾は台湾国外に大使館を持つことができず、在外選挙かできないのです。つまり、アメリカやヨーロッパに住んでいる台湾人は投票のために帰国しなければならないのですが、先日の選挙では約5,000人が帰国したそう。
台湾人には「香港は明日の台湾」という危機感がありますから当然と言えば当然ですが、国政への関心は高いわけです。参照した記事
国民のための政治
投票率が一番高いオーストリアでも既に助成金の配布が始まっており、学校は全てオンライン、低所得者にはPCを配布などの施策が採られているようです。参照サイト
まぁ、全ての国の投票率とコロナ対応を確認したわけではありませんが、いわゆる国民のための政治はやっぱり国民主体でなければ実現しないのでしょうか。
日本ではあまり報道されていないかもしれませんが、英語のニュースではこういった記事が沢山出ていますので、NZ等への移住が人気になるかもしれませんね。
投資の神様バフェット曰く
投資の神様はこんなことを言っています。
つまり
ということです。
今はまさに潮が引いている時。苦しい時期だけど、海外転職が趣味の安西さんは、また潮が満ちるその日まで、航空会社や各国の対応をじーーーーっと見つめていきたいと思っております。
ちなみに、2014年にTOP10に入っていた南アフリカ航空は、残念ながら今回の危機を乗り越えられなかったようです。参考記事
コロナが去ったあと、どんな景色になっているんでしょうね...
✈︎