朝も早よからポチポチボタン押しまくって出発準備してると、パーサーがコックピットに走ってきて
「安西さ〜ん、We need your help!」
『どしたの( `・ω・´)』
「Emergency Exitに座ってる日本人のお客さん英語喋れないみたいで、席代わってほしいんだけど全然伝わらないのよ〜」
会社の規定により、緊急扉の横に座るお客さんには緊急脱出時に援助をお願いしなきゃならないので、英語喋れる人じゃないとダメなんです。日本語喋れるCAさんが乗ってればいいんですけど、その日はたまたま日本人CAさんがいなかったんですよ。
キャビンの問題はキャビンで解決すればいい。パイロットは妄りにコックピットを離れてはならない。
と香田キャプテンに言われそうな気がしましたが、まぁ出発前だし仕方ねーなということでキャビンへ。
行ってみると80歳近くのおじぃさん。事情を説明するとみるみる機嫌が悪くなり...
「なんでカウンターでそう説明せんのや。ここに座れと言われたから座っとんのに、後から英語できんから席代われ言われたら気分悪いやないか!」
『はい、それはもう、仰る通りです...』
「まぁアンタが悪いワケじゃないが...」
『会社に報告させていただきますので、なんとかご協力いただけませんでしょうか...』
「そもそも、この飛行機はアレか、この扉を開けにゃならんような事態になるんか?」
『まぁ、可能性はゼロじゃないスね( `・ω・´)』
「自信がないんか?」
『は?』
「自信がないんかって聞いとんのじゃ!!」
(--〆)
『あのねお客さんそーゆー問だ「もうえーわ代わってやるから、もうアッチ行け!」
と、まぁ事態は丸く?収まったわけでございます。
フライト終了後、いやいや助かりましたありがとー!と、チーパーさん。
『いやいやとんでもない、キャビンの仕事少し垣間見えた気がしたから、いい機会でした』
「何言ってんの、普段はもっとヒドいの沢山いるんだから!あんなのカワイイもんヨ!」
ですよねぇ...大変だよね、皆。。。
いやしかしほんとお客さん説得しに後ろ行くなんて初めてだったなぁ。キャビン入った瞬間あのシーン思い出してワロてもた。
でもあのじいさんも可愛そうになぁ。全然悪くないのに嫌な想いしたやろな。もしかしたら初めての海外旅行だったかもしれんのに。まぁチーパーさんがコーヒーとお菓子しこたまあげたら機嫌治った言うてたけど。
嗚呼、明日も早いからもう寝な...
今何時だ...
おつかれさん...
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