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お客様にはお誉めいただいたが個人的にはアカン着陸やったという話

2019年5月6日 >

自分の着陸に納得いかんもんで悪態をつく安西副操縦士。

全然いいランディングじゃ〜ん

と心にもないウソをつく仲の良いキャプテン。

気を取り直して帰りの準備をしているとCAさんがコックピットに入ってきて

「ナイスランディングってお客さんが言ってましたよ!」

いや、、、だからね。違うんですよ。そりゃスムーズなランディングではあったけど、決して良いランディングとは言えんのですよ。これ見てくださいまし。

 

 

見慣れている人が見たら「あぁ、、、伸びたね」ってすぐわかるでしょ。

一番左のRALTってのは高度です。57ft通過後1秒ごとにデータが出ています。データでは12秒後に接地したことになってます。でもホントは紫でハイライトした9秒のとこで接地させたかったわけなんですわ。

この滑走路はですね、接地帯あたりがかなり急な下り坂になってまして普通にフレアしちゃうと永遠に接地できんのです。当然それはわかってるのでなるべくフレアせずに我慢して6秒と7秒の間くらいからフレア始まって8秒後にPITCHが3.51°になってるわけですが、この3.51°が返しすぎなんですワ!

つまり機首を上げすぎたんですね。その結果、次の9秒のところでIVV(1分間に何ft降下するか)が283ft/minに。。。普通の滑走路なら250〜200ft/minまで減らして接地させますが、前述のようにこの滑走路は下り坂なんで300ft/minちょいでつけちゃうのがちょうどいいんですよ。

返しすぎたのに気づいて、慌ててPITCHを2.45°に下げてますが、時すでにオソーシ。結局9秒のところでメインギアは滑走路に接地せず、その3秒後に接地してしまったというワケでございます。

10秒、11秒のところでRALTが0.00になってますよね。これは多分なんですが、10秒のところでおそらくメインギアが下り坂を転がるように接地していたんじゃないかと思うんです。が、あまりにスムースだったのでデータでは接地したことになってないんだろうと。実際、1.033Gしか出てなかったので。てことはですね、恐らく10〜11秒の約2秒間、スポイラーも立ってないわけですね。僕自身もリバース引いてないし。ということは期待したLanding Performanceが得られていないという事なわけで、これは決して褒められたランディングではないということなんです。

この空港、反対側の滑走路のアプローチは結構トリッキーな非精密でしてね。背風10kt吹いてても、コッチの滑走路使うんです。この日は向かい風10ktくらい吹いてたからよかったけど、コレ背風吹いてる時にこんな着陸してたらアカンでしょ??てコトなんですよ。

まぁ背風の時はとっととパワー絞って350ft/minでドンっとつけるくらいのイメージでやりますけどね。でもそうすると、お客さんに褒められないんだけどもw

ま、細かい話ではありますが、狙った通りにイカんというのはやはりイラっとするもんですわ。一番イラついたのはキャプテンの「いいランディングじゃ〜ん」なんだけど笑。

と、久々にお仕事の話でございました。

 

 

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