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Money First

2012年9月4日 >

例えそれがOperation Manualの規定に沿ったものだったとしても、人間の限界を超えるようなフライトは絶対にやってはいけない。確かに景気は未だに悪く、コスト削減が避けられない道であることは間違いないけれども。しかし、だからといって一般的な人間の体力の限界を確実に越えるであろう乗務をパイロットに課すようなことは、やめたほうがいい。それをやらなければ生き残れないような航空会社であれば、とっとと潰れてしまったほうがいい。だって、航空会社に於ける最も重要な責務である「安全」を確保できていないのだから。
とはいえ、どんなにパイロットが疲労していようが無事に目的地に着いてしまえば、そのフライトがいかに不安全なものだったかを世間に伝えることは不可能である。事故にならなければマスコミは取り上げてくれないからね。
結局、あのバスの事故のように、事が起こって何らかの犠牲が支払われないといけないのかな。で、記者会見で上役のみなさんは口を揃えてこう言うのでしょう。
「規定に則ったフライトであった」
「規定は国から認定を受けたものだった」
「会社には責任は無い」
LCCの活躍がこれから予想されます。LCC同士の戦い。大手とLCCの戦い。航空業界と新幹線の戦い。Money First体質が悲劇のトリガーを引いてしまわない事を祈るばかりです。

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