さて、今日は2のビジネスを営む国をどこにするのかという、大事なお話。
大事、、、だよね。
PTPにとってはどの国でパイロットをやるのかということになるわけですが
今回は「税金を払わないためにはどの国が一番お得か」という観点でのみ書いてみたいと思います。実際に国を選ぶ際には、政治・宗教・経済・物価・反日感情・教育・文化・戦争・テロ・自然災害etc、実に様々な要素を考えなくてはならないでしょう。
さて、税金には大きく分けると所得税・法人税・付加価値税(消費税)があります。
ビジネスを営むとなると法人税についても考えなくてはなりませんが、PTPにはあまり関係ないので幅が広がりますね。
では、米国のビザなどを有していない一般的な日本人がパイロットとして行けそうな国の税率を見ていきましょう。
まず、韓国・中国・台湾・タイ・フィリピンあたりは対象外です。このへんの国の所得税は日本と大して変わりません。最高税率はだいたい30〜45%です。折角日本で税金を払わないのに、行った先でガッポリ取られては意味がありませんから、除外。
タックスヘイブンとして有名なシンガポールや香港はどうでしょう。
シンガポールは所得税20%・付加価値税7%。香港は17%・0%。
うん、まぁまぁ。
でも、やっぱこの手のやつで最強なのは中東でしょ。
カタールとオマーンはゼロ・ゼロ。アラブ首長国連邦にいたっては法人税までゼロ。所謂、完全無税タックスヘイブンに分類されます(※)。そりゃエミレーツがデカくなるわけだな。日本の法人税は40%越えてますから。一概には言えないけど、やはり本邦航空会社との国際競争力の差は出てくるのでは。
ほーらね、結局中東なんすよ。書く前からわかってたことっす。
では、その中東の中ではどうなのよ、ということを考えると、カタールのカタール航空とアブダビのエティハド航空が本命ではないかなと思います。
カタールには法人税がありますが10%と低い水準ですし、天然ガスで潤っている国ですので、個人に対する税金がないのはもちろん、医療費・教育費などでも相当なメリットがあるようです。さらに、天然ガス燃料なる物の開発に成功しており(http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=56466)
今後もカタール国そのものが安定的に成長するのでは、と考えています。
アブダビはというと、もうあれですよ。その破壊的なオイルマネーでじゃぶじゃぶの国。ドバイショックの時もアブダビの存在は相当大きかったようで、UAEの首長国の中で最大の面積・人口・収入を有し、連邦の政治経済を支える実質的な親玉です。そのアブダビ首長国首長(UAE大統領)によっておったてられた航空会社ですから、潤沢なオイルマネーによってオイルが出るうちは成長するでしょうし、我々個人もその恩恵にあずかることで所得税を払わないこと以外のメリットも相当あるでしょう。
あぁ、なんか嫌になってきた。金の亡者・安西。
では最後に、金のことだけではなく、前述した色々な要素を鑑みるとどの国がいいのか?!
私が思うに、マレーシアはよさそうです。
所得税26%・付加価値税10%と税率はまーまー。反日感情は薄く、資源国であり経済も伸びそう。英語・中国語を学ぶ環境としては最適で、イスラム国家ですので国民のモラルも高く、気候も温暖で地震も無い。私もよく行く国ですが、結構好きです。
ただ、パイロットとして職を得ることそのもの難しいかもしれません。
自国民の雇用を優先しているようです。
一つ、考えられるスキームがあるにはあります。シンガポールから車で1時間弱のジョホールバル(マレーシア)ってとこに住みながら、シンガポールの航空会社で働くという方法です。マレーシアは国外源泉所得に対しては課税されませんので先程の最大26%は適用されず、シンガポールで所得税を支払うことになります。シンガポールの所得税率は3.5〜20%(累進課税)ですので、かなりメリットがあるといえます。また、マレーシアは90日以内であればビザ無しで滞在できますので、シンガポールとの間を行ったり来たりしていれば、半永久的に住むことができます。必要であれば、MM2Hとよばれる比較的容易に取得出来る移民ビザプログラムもあります。
ただ、このスキームが遂行可能かどうかは、事前に調査する必要があると思います。
とまー、こんなところです。
※
アブダビ、ドバイには課税制度が法令上は存在するようです。ただ、これまでその法令が施行されたことがないのだとか。。。
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2013年2月10日 >