昨日シングルエンジンタクシーについて書きましたが、普段の運航ではやらないことも結構あります。例えば、疲れてる時とか笑。
そんな書き方すると
「パイロットの怠慢だ!」
と怒られそうですが、そうじゃないんです。
パイロットにとって大事な「優先付け」
パイロットにとって次のコトをハッキリさせとくのはとても大切なことなんです。
② やってもいいコト
③ やってはいけないコト
シングルエンジンタクシーは上記の中では②にあたります。つまりやってもいいけど、必ずしもやらなきゃいけないコトではないんです。
従って、夜勤x時差で疲れている時にシングルエンジンタクシーをやらないという判断は、疲れてるのにやってもやらなくてもいいコトをやったせいで、①を忘れたり③をやらかしたりする可能性を減らそうというマネージメントなワケです。
運航規定にも書いてある
パイロットは運航規定に沿って飛びます。この規定に逆らうことは許されません。一番偉い本です。金持ち父さん貧乏父さんよりも格上です。
その偉大なる本の最初の方にこのような記述があります。
① 安全性
② 快適性
③ 定時制
④ 経済性
つまりこれは
安全を最優先し、次にお客様の快適性に想いを馳せ、可能ならば定時制を追い求め、余裕があれば経済性を突き詰めよ
ということ。
シングルエンジンタクシーは④経済性のお話です。つまり「できる時にやればいい」わけですね。
ちなみに...
航空会社の経営者の脳内はこうなっています。
② 経済性
③ 経済性
④ 経済性
( `・ω・´)
まぁコレは冗談ですが、経営者と現場の考え方に溝があるのはどこの業界も一緒ですね。
「安全性」と「経済性」という相反するニ兎をいかに上手に追い回すのか。航空会社の永遠の命題です。
安西副操縦士のログブック
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